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母性本能や養護反応
猫は人間にとって、癒しやリラックス効果を与えるだけでなく、見た目やしぐさがとてもかわいい生き物です。
しかし、なぜ人間は猫をかわいいと感じるのでしょうか?
その理由には、科学的な根拠があるようです。
今回は、猫のかわいさの秘密を「ベビースキーマ」という概念から紹介します。
ベビースキーマとは?
ベビースキーマとは、猫ちゃんや人間の赤ちゃんに見られるような身体的な特徴のことで、動物行動学者コンラート・ローレンツさんによって1943年に提唱されています。
ベビースキーマには以下のような特徴があります。
- 体に比べて頭が大きい
- 瞳が大きく、やや下の位置にある
- 輪郭が丸みを帯びている
- おでこが広く、前に張り出している
- 鼻が小さい
- 手足が短い
このような特徴を持つ生き物を見ると、人間は視覚が刺激されて母性本能や養護反応がくすぐられます。
そして、「かわいい」という感情がわいてくるのです。
猫はベビースキーマの代表格
ベビースキーマの特徴は、猫だけでなく、人間や他の哺乳類の赤ちゃんにも共通しています。
しかし、猫は成長してもベビースキーマの特徴を保ち続けます。
ウルウルとした大きな目や丸い輪郭の顔、小さな鼻や手足……。
猫はまさにベビースキーマの代表格と言えるでしょう。
そのため、人間は猫を見ると「守ってあげたい」という気持ちになります。
また、猫は人間と長年共存してきたことで、人にかわいいと思わせる鳴き声やしぐさに進化したとも言われています。
猫は人間に対して「ニャー」と鳴くことでコミュニケーションを取ります。
この鳴き声は祖先であるリビアヤマネコよりも心地よい周波数になっています。
また、へそ天やお腹見せなどのしぐさも、無防備な姿を見せて信頼や安心を表現しています。
猫のかわいさの秘密は、ベビースキーマという身体的な特徴と、人間に対する鳴き声やしぐさにありました。
猫は人間にとって、本能的にかわいいと感じる存在のようです。
この記事を書いた人:倉田麻依