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帝釈天がうさぎを月に送ったから
2023年9月29日は、満月と「中秋の名月」が同時になった日です。
月がとても美しい、お月見にぴったりな日でした。
次に同時になる日は、7年後です。
日本の言い伝えでは、月にはうさぎが住んでいると言われています。
この記事では、その由来について紹介します。
月のうさぎの起源
仏教では、下記のような話があります。
サル、キツネ、うさぎの三匹が山中で倒れている老人に遭遇しました。
彼らは老人を救うことにしました。
サルは果実を集め、キツネは川から魚を捕まえ、それぞれ老人に食べ物をあげました。
しかし、うさぎだけはどんなに頑張っても何も持ってくることができませんでした。
自分の力不足を悔いたうさぎは、何とかして老人を助けたいと思いました。
サルとキツネに火を起こしてもらい、自分の体を食べ物として提供するために火の中に飛び込みました。
その行動を見た老人は、実は帝釈天でした。
帝釈天は、うさぎの自己犠牲的な行動を称えて永遠に伝えるために、うさぎを月に送りました。
月に映るうさぎの姿の周りに見える煙のような影は、うさぎが自分の体を焼いたときの煙だと言われています。
餅をついている?
月でうさぎが餅をついているというのもよく聞きます。
なぜ餅をついていると言われるのでしょうか。
その理由は、中国が起源です。
古代中国では「月のうさぎは、きねを持って不老不死の薬を作っている」と考えられていました。
それが書物として日本に伝承されました。
「薬」ではなく「餅をつく」に変化していったのは、日本で満月を表す言葉の「望月(もちづき)」が転じて「餅つき」になったと言われています。
以上が、月にいるうさぎのお話でした。
満月の夜、月を見上げたらうさぎを探してみてくださいね。
この記事を書いた人:倉田麻依